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リハビリで散歩は効果的なのか?


リハビリの一環として、散歩に取り組むべきか悩んでいませんか?

この問題、散歩の効果やメリットを知ることで、取り組みやすくなります。

私も脳梗塞発症当時、散歩の効果を実感しました。

そこで今回は、散歩がリハビリに与える効果やメリットについてお話しします。

この記事を読むことで、あなたも散歩への前向きな気持ちが芽生えるかもしれません。

散歩にリハビリ効果はあるのか?

散歩は、リハビリに非常に効果的です。

なぜなら、以下のような3つの効果があるからです。

  1. 筋力の向上
    散歩は下半身の筋肉を鍛えることで筋力を向上させ、特に足腰が弱っている方や長期間の安静が必要だった方に適しています。
  2. 心血管機能の強化
    定期的な散歩は心臓にも良い運動であり、心血管系の健康を促進し、血圧を下げる効果があります。
  3. 精神健康の向上
    自然の中での散歩はストレスを軽減し、気分を向上させることが知られており、うつ病や不安の症状を持つ人にも効果があります。

つまり、今まで見てきた3つの効果により、散歩はリハビリに非常に効果的なのです。

どんな人に散歩は効果的か?

散歩をリハビリの一環として行うことが、特に効果的な方々が存在します。

なぜなら、その方々は散歩により身体機能を改善する可能性があるからです。

ここからは、その方々について見ていきたいと思います。

  1. 高齢者
    高齢者にとって、散歩は筋力の維持、関節の可動域の向上、バランス力の強化に役立ち、転倒のリスクを減らし自立した生活を支援します。
  2. 手術後の回復期にある方
    手術後のリハビリとして散歩を取り入れることで、筋肉の萎縮を防ぎ、関節の柔軟性を保ちながら術後の回復を助けます。
  3. 脳卒中や神経障害の回復期にある方
    脳卒中の後遺症やその他の神経障害から回復中の方々にとって、散歩は歩行能力の改善やバランスの取れた動作の再学習に有効です。
  4. 慢性的な関節痛を持つ方
    関節炎などの慢性的な関節の痛みがある方に対して、散歩は関節の動きを促進し、痛みを和らげるのに役立ちます。
  5. 慢性疾患の管理が必要な方
    糖尿病や心血管疾患など、慢性疾患の管理にも散歩は効果的です。定期的な運動は血糖値の調整や血圧の管理に貢献し、症状の悪化を防ぎます。

つまり、これらの疾患を抱えた方々にとって、散歩は特に効果的なのです。

リハビリで散歩を取り入れる5つのメリット

リハビリで散歩を取り入れることは、非常に有益です。

なぜなら、以下のような5つのメリットがあるからです。

  1. 筋力向上と耐久力の増加
    ・散歩は特に脚、お尻、腰の筋肉を使用します。これらは日常生活で重要な筋群で、立ち上がる、歩く、階段を昇るなどの動作に不可欠です。
    ・身体の耐久力を向上させることで、より長い期間活動する能力が向上し、疲労感が減少します。
  2. 心臓血管系の強化
    ・散歩は心臓を強くし、循環を改善する低強度の有酸素運動です。心臓が効率よく血液を全身に送ることができるようになり、全体的な健康が向上します。これにより、心臓病や高血圧のリスクが低下し、心術後の患者の回復も促進されます。
  3. 関節の可動域の改善
    ・定期的な散歩は関節を動かし続けることで、関節液の循環を促進し、関節の柔軟性が向上します。これは関節炎の症状の軽減にも寄与します。
    ・関節がスムーズに動くことで、痛みが軽減され、より多くの活動が可能になります。
  4. 精神的ウェルネスの促進
    ・散歩は外に出ることで自然と触れ合う機会を提供し、これがストレス解消や抗うつ効果をもたらします。
    ・日光の露出はビタミンDの生成を助け、気分を向上させる化学物質のセロトニンのレベルを高めます。
  5. バランスと協調性の向上
    ・散歩は特に高齢者や脳卒中の回復期にある患者にとって、転倒予防に役立つバランスと協調性を改善します。
    ・定期的な散歩は体の左右の調和を取ることを要求し、これが全体の運動協調性の向上につながります。

つまり、今まで見てきた5つのメリットにより、リハビリを散歩で取り入れることは非常に有益なのです。

リハビリで散歩を行うのに注意が必要な人は?

今まで見てきたように、リハビリに散歩を取り入れることは非常に効果的ですが、散歩を行う際に注意が必要な方々も存在します。

なぜなら、その方々は散歩を行うことで、持病を悪化させてしまう可能性があるからです。

ここから具体的に、5つのケースについて見ていきたいと思います。

  1. 心臓病患者
    重症の冠動脈疾患や心不全を持つ人は、散歩による心臓への負担が症状を悪化させるリスクがあります。これらの患者は、散歩を開始する前に心臓専門医の評価を受ける必要があります。また、心臓リハビリプログラムの一環として専門医の監督下で運動を行うことが推奨されます。
  2. 進行した呼吸器疾患
    COPDや重度の喘息など、呼吸が困難な状態の人は、少しの活動でも呼吸不全を引き起こす可能性があります。運動プログラムに散歩を取り入れる前に肺専門医と相談し、適切な運動強度や持続時間を設定することが大切です。必要に応じて酸素療法を組み合わせることも検討されます。
  3. 急性期の怪我や手術後の患者
    骨折や大きな手術を受けた直後の人は、患部にストレスをかけずに治癒を促進する必要があります。散歩を始めるタイミング、頻度、強度は、治療を担当する医師やセラピストと綿密に計画するべきです。痛みや不快感が増す場合は、すぐに活動を中止し、医師に相談することが必要です。
  4. 極端な体力低下を示す人
    長期間の病床生活後に極端な体力低下を示す人は、少量の活動から始めることが重要です。徐々に活動量を増やしていくことで、心臓への過度な負担を避けるとともに、身体が運動に適応する時間を確保します。
  5. 重度のバランス障害を持つ人
    神経系の障がいや内耳の問題による重度のバランス障がいを持つ人は、転倒のリスクが高いため、杖や歩行器を使用すること、または介助者と一緒に歩くことが推奨されます。平坦で滑らかな道を選び、必要に応じて運動環境に安全対策を施すことも重要です。

これらのケースにあたる方は、リハビリに散歩を取り入れる際には自己判断はせず、まずは医療従事者の指示をあおぎましょう。

散歩を効果的にする5つのポイント

リハビリで散歩を取り入れる際に、5つの点に注意してください。

なぜなら、この5つの点に注意することで、より散歩が効果的になるからです。

ここからは具体的に、そのポイントについて見ていきたいと思います。

  1. ペースと持続時間の段階的調整
    ・初期段階では、1回あたり10分程度の散歩から始め、体が適応するにつれて徐々に時間を延ばしていきます。例えば、最初の週は毎日10分、次の週は15分というように進めると良いでしょう。
    ・心拍数を適切なレベルに保つために、散歩のペースも調整します。一般にウォーキングの場合、目標心拍数は最大心拍数の60%〜70%が適切です。具体的には、歩行中に若干息が上がる程度で、まだ会話ができるレベルが目安です。
  2. 適切な歩行フォーム
    ・背筋を真っ直ぐに保ち、顔は前向き、肩はリラックスさせます。この正しい姿勢で歩くことで、背中や脚への負担を適切に分散させることができます。
    ・歩く際には足の踵から接地し、足の指でしっかり地面を押し離すようにします。これにより、足裏全体を効果的に使うことができ、より安定した歩行が可能になります。
  3. 安全かつ適切な環境選び
    ・散歩コースは視認性が良好で、歩道が整備されており、交通量が少ない場所を選びます。また、坂道が少なく、滑りにくい路面を選ぶことが大切です。
    ・散歩の時間帯も考慮し、特に夏場は早朝や夕方など涼しい時間帯に行うことで熱中症のリスクを避けます。
  4. 定期的な散歩の実施
    ・一貫性を持って行うことが重要です。一定の日時に散歩を行う習慣をつけることで、リハビリ効果を高めることができます。
  5. 専門家との連携
    ・散歩開始前にはセラピストのアドバイスを受け、個別のニーズや制限に合わせてプログラムをカスタマイズします。また、定期的に進捗を報告し、適宜プログラムを調整することが重要です。

つまり、この5つの点に注意することで、散歩をより効果的にすることが可能になります。

適切な散歩の量は8,000歩

1日の散歩で推奨される歩数は、8,000歩になります。

というのも、厚生労働省からは1日8,000歩程度の運動が推奨されているからです。しかし実際は、日本人の平均歩数はそれ以下となります。

具体的にお話すると、令和元年厚生労働省の調査では、平均歩数は成人男性で6,793歩、成人女性で5,832歩でした。

ですから、リハビリを目的とした散歩でも、1日の平均は8,000歩を目指すべきなのです。

散歩開始前の3つの注意点

今までみてきたように、散歩には沢山のメリットがあります。ただ開始前に、注意すべきことが3つあります。

なぜこの点に注意しなければならないかというと、健康のためにおこなうべき散歩が、逆に自分自身を傷つけてしまうこともあるからです。

ここからは、その3つの注意点について見ていきたいと思います。

  1. 医師による診断で中止されている時は行わない
    状況によっては運動を禁止されるケースもあります。ですから、開始にあたっては担当医とよく相談しましょう。
  2. 運動前には必ず血圧測定を行い、高すぎる、低すぎる時には行わない
    血圧管理はあらゆる面で重要です。ですから、開始前には必ずチェックを行いましょう。
  3. 疲労がある時は無理をせずに休む
    運動は、少しきついがベストです。ですから、無理をして行う散歩には意味がありません。

このように散歩をスタートする前には、3つの点に注意することが大切です。

散歩中の3つの注意点

散歩中にも注意するべきことが3つあります。

なぜこの点に注意しなければならないかというと、開始前の注意点と同じように、自分の健康のために行う散歩が、自分を傷つけてしまっては何の意味もないからです。

ここからは、その3つの注意点について見ていきたいと思います。

  1. 杖、歩行器の利用、介助者の同伴など、転倒リスクを伴わない形で行う
    転倒してしまっては、何の意味もありません。ですから、無理のない範囲でサポートを受けながら行いましょう。
  2. 脱水にならないよう、水分補給をきちんと行う
    脱水から死に繋がるケースもあります。ですから、充分に注意しましょう。
  3. 身体に違和感や、痛みを感じた場合は中断する
    先ほどもお話した通り、運動は少しきついが理想です。ですから、おかしいと思った時は、無理をせずに中断しましょう。

このように、散歩中も3つの点に注意しながら、散歩を楽しみましょう。

散歩を継続する3つのポイント

散歩をする際には、さらに3つの点を心がけてください。

なぜならば、散歩は継続しなければ意味がないからです。

ここからは、その3つのポイントについて見ていきたいと思います。

  1. 景色を楽しむ
    ただ単調に歩いていても、継続はできません。ぜひ、まわりの景色を楽しむことで、散歩を楽しんでください。
  2. 仲間をつくる
    1人で行う散歩は、中々継続できません。せひ、家族や仲間と一緒に行ってください。
  3. 歩数を記録する
    記録を取ることで、モチベーションを維持することができます。ぜひ、毎日の結果を記録に残してください。

このように3つの点を心がけることで、散歩は継続しやすいものになりますので、ぜひ取り入れてみてください。

散歩をより効果的にするウォーキング

まずは、散歩とウォーキングの違いについて、ご説明させていただきます。

【散歩】

  • 速度は一般的に、分速約60m〜80m。
  • リラクゼーションや周囲の景観を楽しむことが目的。
  • 心拍数の上昇は少ない。

【ウォーキング】

  • 速度は一般的に、分速約100m〜120m。
  • ウォーキングは運動が目的。
  • 心拍数が上がり、運動強度が増し、有酸素運動としての効果が得られる。

ちなみに、散歩をより効果的にするには、ウォーキングがお勧めです。

なぜなら、ウォーキングは全身運動になるからです。

ここからは、ウォーキングを効果的に行うための3つのポイントについてお話します。ただし、無理をして行うことはありません。その点は注意しましょう。

  1. 遠くを見るように
  2. 腕を大きく振る
  3. やや大股の歩幅で

この3つのポイントを意識することで、効果的なウォーキングを行うことができます。ただし重ねてとなりますが、転倒しては意味がありませんので、無理はしないでください。なぜならば、通常の散歩でも、充分な効果が期待できるからです。

毎日の散歩で走れるようになった私

私は脳梗塞発症当時から、散歩を日課にしました。

なぜなら私は、バランス感覚を無くし、まともに歩くことが出来なくなったからです。

最初は家族に一緒に歩いてもらい、その後、愛犬と散歩ができるようになり、3年後には走れるまでに回復しました。

つまり、私は散歩をリハビリに取り入れたおかげで、バランス感覚を回復することができたのです。もちろん、日々のリハビリも行っていましたが、バランス感覚に関しては散歩の効果が高かったと今も確信しております。

おわりに

ということで今回は、散歩がリハビリに与える効果やメリットについてみてきました。

本ブログでは、散歩がリハビリに非常に有益だとお伝えしてきました。特に、高齢者や手術後の回復期にある方、脳卒中や神経障害の回復期にある方、慢性的な関節痛を持つ方、慢性疾患の管理が必要な方にとって、散歩は非常に有益です。

最後に、散歩を行うことで、あなたの生活が健康で充実したものになることを願っております。ぜひ、散歩を楽しむことでより健康的な生活を手に入れてください。

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