COPAIN(コパン)は遠隔リハビリに特化し、在宅でリハビリ科医やセラピスト、多様な専門家による身体と心の包括的なリハビリが受けられます。


リハビリは毎日すべきか?数日おきか?


リハビリは毎日行うべきか、それとも数日おきに行うべきか、そんな疑問を抱いたことはありませんか?

この問題、自分の状態や状況を考えて、適切な方法を見つけることが大切です。

脳梗塞を経験した際、私も同じような方法を取りました。

そこで今回は、リハビリの頻度について考えていきたいと思います。

この記事を読むことで、あなたの疑問が解消されるかもしれません。

リハビリは毎日すべきか?数日おきか?

リハビリの頻度は、リハビリの種類によって大きく異なります。詳細については、下記に分類して紹介していきます。

あらためてリハビリとは

まずは、リハビリについて詳しく説明しましょう。

具体的に、リハビリテーションは以下のように分類されます。

  1. 理学療法:歩行など、基本動作能力の改善を目指す
    ⑴運動療法:運動によって障がいや疾患の治療や予防を行う
    ⑵物理療法:電気や超音波などのエネルギーを利用して障がいや疾患の治療や予防を行う
  2. 作業療法:食事を行うなど、応用動作能力の改善を目指す
  3. 言語療法:コミュニケーション機能や嚥下機能の改善を目指す

これらの分類に基づき、各リハビリテーションの頻度について詳しく見ていきます。

理学療法(運動療法)、作業療法、言語療法の頻度は?

理学療法(運動療法)、作業療法、言語療法の頻度については、無理のない範囲で毎日行うべきです。

なぜならば、これらのリハビリは繰り返し行うことが、改善への近道だからです。

例えば、語学の学習でも毎日練習する人は、練習しない人に比べて上達スピードが速いはずです。これはリハビリでも同じことです。

ですから、これら3つのリハビリは毎日行うことが大切なのです。ただし、注意が必要なのは無理をしてはならないという点です。そのため、適切なリハビリ量は担当セラピストと相談しながら決めていきましょう。

理学療法(物理療法)の頻度は?

理学療法(物理療法)に関しては、医師やセラピストの指示する頻度で行いましょう。

なぜなら、適切な頻度は個々の患者の状態や、治療目的によって大きく異なるからです。

例えば、鍼治療でも毎日行うべき人もいれば、週に1度で十分な人もいます。

つまり、理学療法(物理療法)は医師やセラピストの指示に従い、適切な頻度で行うべきなのです。

体調が悪い場合

痛みがあったり、体調がすぐれなかったりした場合は、思い切ってリハビリはお休みしてください。

なぜなら、無理をしてリハビリをしても、後遺症の改善には繋がらないからです。

例えば、テスト前に40度の高熱があったとしましょう。そんな中で、テスト勉強をしても全く知識は残りません。これと同じことです。

つまり、痛みがあったり、体調がすぐれなかったりした時は、思い切ってリハビリはお休みにし、体調管理に専念してください。

気分が乗らない場合

気分が乗らなない場合は、ベビーステップでリハビリに取り組むべきです。ちなみに、ベビーステップとは無理のない範囲で物事に取り組むことを意味します。

ここで、リハビリを全く行わないのは問題ですが、無理やり行っても意味がありません。

例えば、ランニングでも1度休んでしまうとやる気がなくなってしまいますが、無理をして行ってもやる気がなくなってしまいます。ですから、そんな時はランニングウェアに着替えるだけでも良いのです。

つまり、気分が乗らない時はベビーステップでリハビリに取り組むべきなのです。

回復期のリハビリは毎日すべきか?数日おきか?

回復期のリハビリ頻度は、患者の自立度や発症からの時間によって大きく異なります。詳細については、下記に分類して紹介していきます。

入院時の頻度は?

急性期病院から回復期病院に転院すると、毎日3時間程度のリハビリが行われます。

なぜなら、脳卒中発症直後は後遺症が急速に改善する可能性が高いからです。

例えば、私の知り合いでも入院時車いすだった方が、退院時は杖歩行になるケースが沢山あります。

つまり、回復期は後遺症が急速に改善する可能性が高いため、毎日リハビリが行われるのです。

通院時の頻度は?

急性期病院から回復期病院への転院ではなく、通院でリハビリが行われるケースもあります。この場合は、人によって通院回数はマチマチですが、週に2~3回で1日40分程度のリハビリが行われるケースが多いようです。なぜ、入院の場合に比べてリハビリ時間が少ないかというと、患者自身の自立度が高いからです。だからと言って、通院日以外はリハビリをしなくてよいという訳ではなく、自主トレーニングを行うべきです。

なぜなら、脳卒中発症直後は後遺症が急速に改善する可能性が高いからです。

例えば、私が脳梗塞を発症した当時、週に2回、1回40分の通院リハビリしか受けることができませんでした。そのため、不足分は自主トレーニングでカバーするようにしました。

つまり、回復期は後遺症が急速に改善する可能性が高いため、毎日リハビリを行なうべきなのです。

生活期のリハビリの頻度は毎日か数日おきか?

たとえ、生活期に入ったとしてもリハビリは毎日行うべきです。

なぜなら、脳卒中発症から時間が経過すると改善スピードは緩やかにはなりますが、改善する可能性は充分に考えられるからです。

具体的には、下記図をご覧ください。

出典: Hatem, S. M., Saussez, G., della Faille, M., Prist, V., Zhang, X., Dispa, D., & Bleyenheuft, Y. (2016). Rehabilitation of Motor Function after Stroke: A Multiple Systematic Review Focused on Techniques to Stimulate Upper Extremity Recovery. Frontiers in Human Neuroscience, 10, 442. https://doi.org/10.3389/fnhum.2016.00442 https://www.researchgate.net/figure/Hypothetical-pattern-of-recovery-after-stroke-with-timing-of-intervention-strategies-The_fig3_308036156(参照2024-4-5)
この図の縦軸は身体機能と動作能力を、横軸は脳卒中発症からの時間を示しています。そして、図からも分かるように、約1か月目までは急速な回復が見られ、その後ペースは落ちますが、着実な回復を示しています。そして、さらに注目すべきことは、6ヶ月目以降も回復する方がいらっしゃるという点です。

つまり、生活期に入っても後遺症は緩やかながら改善する可能性があるため、リハビリは毎日行うべきなのです。

なぜ毎日リハビリをすべきなのか?

結論、リハビリは毎日行うべきです。

なぜならば、後遺症改善には日々の反復練習が重要だからです。

この点は、研究分野でも実証されており、イギリスのセントラル・ランカシャー大学の研究によると、脳卒中後の反復練習により、歩行距離、歩行速度、立ち上がり動作、日常生活活動(ADL)について改善が見られたという研究結果があります。
Beverley Frenchら.Does repetitive task training improve functional activity after stroke? A Cochrane systematic review and meta-analysis. NNLM. 2010-1. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20111838/(参照2024-3-13) 

つまり、後遺症改善には反復練習が重要で、どんなに素晴らしいアドバイスをもらっても、それを自分の動きにしなければ後遺症は改善しないということです。ですから、リハビリは毎日行うべきなのです。

ただし1点注意が必要なのは、無理はしてはならないという点です。なぜならば、無理をしてリハビリを行っても、期待通りの効果は表れないからです。冒頭でもお話した通り、体調が悪い時は思い切って休んでしまう、気分が乗らない時はベビーステップで行うなどのメリハリが重要です。
また、リハビリ時間は多ければいいというものではありませんので、担当セラピストと相談しながら進めていきましょう。

リハビリを毎日行うためのコツとは?

リハビリを毎日行うためには、リハビリを習慣化させることが大切です。

なぜならば、人間は習慣化することで、物事を続けることができ、結果を出すことができるからです。

例えば、プロアスリートでも日々のトレーニングを習慣化させることで、結果を出しています。つまり、日々のトレーニングなくして、勝利はありえないのです。

ただし、習慣化は簡単なことではありません。

なぜならば、習慣化には一程度の日数が必要だからです。

例えば、運動を習慣化させるためには、1ヶ月程度の日数が必要とされています。ですから、習慣化は難しいのです。ただしご安心ください。習慣化にはコツがあります。

つまり、リハビリを毎日行うためには習慣化が重要であり、習慣化を行うためにはコツが必要だということです。そこで次の章からは、習慣化のコツについて見ていきたいと思います。

リハビリを習慣化させるコツ:目標設定を行う

リハビリを習慣化させるためには、短期・中期・長期で目標設定を行うことが大切です。

なぜなら、人間は目標がなければ、物事に取り組むことができないからです。
目標設定の方法については、以前の記事で詳しく書いていますので、ご興味のある方はそちらをご覧ください。
【リハビリの長期目標の期間と効果的な設定方法とは】
https://miraicopain.com/2024/04/09/rehabilitation-long-term-goal-period/   

例えば、当社のご利用者様で、次のような目標設定を行い、リハビリに取り組んだ方がいらっしゃいます。
1、長期目標「階段の上り下りを手すりに頼らずできるようになる」
2、中期目標「脚の正しい動かし方の習得」
3、短期目標「脚の柔軟性/筋力の向上」
この方は、毎日のリハビリを習慣化させ、見事に長期目標を達成しました。

つまり、目標なくしてリハビリを習慣化させることはできません。ぜひ、目標を立てて毎日のリハビリに取り組んでください。ただし、目標設定を行う際は、信頼できるセラピストのアドバイスを必ず受けてください。

リハビリを習慣化させるコツ:励ましてもらう

リハビリを習慣化させるためには、他人から励ましてもらうことも大切です。

なぜならば、人間はたった1人で物事を継続することができないからです。

例えば、私は、担当セラピストにリハビリの進捗具合を報告し、励ましの言葉をもらっていました。もしあの時の励ましがなければ、私はあの辛い日々を乗り越えることはできなかったと思います。

つまり、励ましてもらうことが、リハビリを習慣化させるためにはとても大切です。ぜひ、誰かに励ましてもらうことで、毎日のリハビリを前向きなものにしていきましょう。

リハビリを習慣化させるコツ:メンタルケアを取り入れる

リハビリを習慣化させるためには、メンタル面のケアも重要です。

なぜならば、物事を継続するということは、心の面にも大きな負担がかかるからです。つまり、物事を継続させるためには、心の負担を軽減しなければならないということです。

例えば、私は、毎朝3分間の瞑想を行っています。なぜこんなことを行っているかというと、自分自身の心を落ち着かせることで、心の負担を減らすためです。

つまり、メンタル面のケアもリハビリを習慣化させるためには重要です。ぜひ、メンタルケアを取り入れることで、毎日のリハビリを実のあるものにしていきましょう。

おわりに

リハビリは、毎日行うべきか、数日おきに行うべきか、その疑問を解消するために、様々な点から検討しました。

結論として、リハビリは毎日行うべきです。なぜなら、後遺症の改善には日々の反復練習が必要不可欠だからです。ただし、無理をして行うべきではなく、自分の状態や能力に合わせて適切な量を実施することが重要です。

そして、リハビリを続けるためには習慣化が重要です。本ブログでは、習慣化のための3つのコツについてもご紹介しました。自分に合った方法を見つけ、コツコツと取り組むことで、後遺症の改善につながることを願っています。

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