脳卒中後のリハビリに脳トレを取り入れると、効果が高まると言われています。皆さん、何故だかご存じでしょうか?
それは脳トレを行うことで、脳が新しい神経経路を形成し、認知力や運動能力を高めるからです。ただ、具体的に何をすればいいのかよく分かりませんよね?
そこで今回は、脳トレの効果や取り組み方についてお話しするとともに、脳卒中後のリハビリに効果的なライフキネティックというメソッドについてもご紹介します。
私自身、このライフキネティックを体験し、その効果を実感しました。
この記事を読めば、有益な脳トレーニングについての理解が深まること間違いなしです。
目次
そもそも脳トレとは
脳トレとは、脳の機能を向上させるためのトレーニングや活動の総称であり、記憶力、集中力、思考力、判断力などの認知機能を高めることを目的としています。
例えば、脳トレには以下のような種類があります。
- パズルゲーム:数独やクロスワードなど、問題解決や論理的思考を要するゲームです。
- 記憶ゲーム:カードを使った記憶ゲームや、数字や言葉を覚えて再現するタイプのゲームです。
- 言語ゲーム:異なる言葉を使用したり、語彙力を鍛えたりするゲームです。
- 計算トレーニング:速算や数学的なパズルを解くことで、計算能力を鍛えるゲームです。
これらのトレーニングは脳の可塑性を利用して、神経回路を活性化させることで、脳の働きを効果的に刺激しようとするものです。
脳トレを行うプラスの効果
脳トレには、様々な効果が期待できます。
ここからは具体的に、その効果について見ていきましょう。
- 認知機能の向上
⑴.集中力の強化:脳トレには集中力が必要です。これを継続することで、日常生活での集中力の向上が期待できます。
⑵.記憶力の改善:記憶を強化するゲームや活動は、特に短期記憶や長期記憶の向上に効果的です。
⑶.思考力の向上:問題解決を伴うパズルや課題は、批判的思考や論理的思考を鍛えるのに役立ちます。 - 認知症の予防
⑴.認知症は年齢とともに発生しやすくなりますが、定期的な脳の活動は、神経細胞間の接続を強化し、脳の健康を維持するのに有効です。 - 可塑性の促進
⑴.脳は学習や経験に応じて変化する能力を持ち、脳トレによって新しい神経回路が形成されることがあります。これが、脳の回復力や適応力を高めることにつながります。
以上のように、脳トレはさまざまな効果が期待できるのです。
脳トレをより効果的にするためには
脳トレをより効果的に行うためには、いくつかの要素に考慮する必要があります。
それでは、具体的な方法について見ていきましょう。
- 定期的な練習
脳トレは継続が鍵となります。よって、定期的にトレーニングを行うことで、学習したスキルが身に付きやすくなります。 - 多様性
さまざまなタイプの課題を取り入れることで、脳の異なる領域を刺激します。例えば、パズル、言語ゲーム、記憶ゲームなど、多様な活動を組み合わせることが効果的です。 - 適切な難易度
課題は挑戦的であるべきですが、過度に難しいと効果が損なわれることがあります。つまり、自分の能力に合わせて、適度な難易度で行うことが大切です。 - 仲間と行う
適切なフィードバックを通じて自分の進歩を確認し、モチベーションを維持することができます。ですから、自己評価や他者からのフィードバックを活用することが大切です。 - 楽しみながら行う
脳トレを楽しむことが、継続するカギです。よって、興味を持てるものを選び、楽しみながら取り組むことで、長期的に続けやすくなります。
これらのポイントに注意を払うことで、脳トレをより効果的にし、認知機能の向上につなげることができるでしょう。
リハビリに効果的な脳トレ「ライフキネティック」とは
脳卒中後のリハビリに有効な脳トレはたくさんありますが、今回は、ライフキネティックに焦点を当ててみましょう。
なぜなら、ライフキネティックは、脳の機能を改善する効果が期待できるからです。このプログラムは、身体を動かしながら同時に考える力も使うことで、脳の可塑性を利用し、その潜在能力を引き出すことを目指しています。
ではここからは、その特徴について見ていきたいと思います。
効果
ライフキネティックの効果は以下の3つになります。
- 認知機能の向上
記憶力や問題解決能力、集中力が向上します。 - 身体的な健康の向上
協調性や運動能力、全体的な体力が向上します。 - ストレス軽減
楽しいトレーニングを通じて、リラックス効果があります。
対象
ライフキネティックのトレーニングは、子供から高齢者まで、幅広い年齢層を対象としています。具体的には、幼児、学生、アスリート、社会人、中高齢者といった様々なグループが、認知機能の向上、集中力の強化、ストレス解消などの効果を期待して取り組むことができます。
歴史
ライフキネティックは、ドイツのホルスト・ルッツ氏が2000年代初頭に開発したトレーニングメソッドです。彼は、運動と認知トレーニングを組み合わせて脳のパフォーマンスを向上させる方法を探求し、ライフキネティックを確立しました。この方法は、ドイツから始まり、学校、スポーツ、リハビリなどの分野で広く活用され、現在では世界中で注目されています。
実績
サッカー選手など数多くのプロスポーツ選手が取り入れていますが、最近では、ソフトバンクホークスの投手、和田毅選手もライフキネティックを実践しています。彼は脳の活性化を図るためにこのトレーニングを取り入れており、プロ野球界でも注目されています。
やり方
ライフキネティックのトレーニングでは、ボールを使った運動やパズルのような頭を使うタスクが組み合わされています。例えば、ボールを投げながら特定の数字や色を言うといった多任務を行います。
また、最近当社で、ライフキネティックのセミナーを開催しましたので、興味がある方はぜひLINEでお友達になって、アーカイブ動画をご覧ください。
おわりに
脳トレは、リハビリ効果を高めるために、非常に有益です
本記事では、ドイツ生まれの新しい脳トレーニング「ライフキネテック」を中心に、その具体的な効果について見てきました。ライフキネテックは、脳の可塑性を利用し、思考力や身体的動作を同時に刺激することで、脳機能の向上を促します。これは、脳卒中後のリハビリだけでなく、日常生活における認知機能の強化にも役立つことでしょう。
また、脳トレの種類と効果、効果的な取り組み方についても触れてきました。この情報が、皆さんの、日々のリハビリに役立つことを願っています。
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