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あなたの住んでいる都道府県では、どのくらいの人が脳卒中になるかご存じですか?
脳卒中は、日本全国で多くの人々に影響を及ぼしている深刻な病です。しかし、地域によってその発症率や死亡率には大きな差があります。
今回の記事では、脳卒中の死亡率を都道府県別にまとめました。そして、死亡率を低減させている青森県の取り組みについても詳しく調べてみました。
この記事を読むことで、あなたは脳卒中対策の重要性を理解し、健康を守るためのヒントを得ることができるでしょう。
2022年 都道府県別 脳卒中死亡率ランキング
まず、都道府県別の脳卒中死亡率について見ていきましょう。
突然ですが、死亡率という言葉をご存じですか。死亡率は、「死亡者数÷人口×100,000」で計算されます。なぜ100,000を掛けるかというと、「死亡者数×人口」だと値が非常に小さくなり、分かりにくいためです。「人口10万人あたりの死亡者数」とすることで、より理解しやすくなります。
例えば、秋田県の2022年の脳卒中死亡率は、人口10万人あたり169.9人です。ちなみに、実際の死亡者数は1,573人です。
あなたのお住まいの地域の死亡率はどの程度でしょうか?
【2022年 都道府県別 脳卒中死亡率ランキング】
順位 | 都道府県 | 10万人あたり死亡率(人) | 死亡者数(人) |
---|---|---|---|
1 | 秋田県 | 169.9 | 1,573 |
2 | 岩手県 | 165.2 | 1,938 |
3 | 山形県 | 133.4 | 1,378 |
4 | 福島県 | 130.2 | 2,312 |
5 | 新潟県 | 129 | 2,755 |
6 | 高知県 | 124.3 | 834 |
7 | 青森県 | 124 | 1,486 |
8 | 鹿児島県 | 119.8 | 1,857 |
9 | 長野県 | 119.2 | 2,365 |
10 | 島根県 | 115 | 745 |
11 | 宮崎県 | 114.7 | 1,197 |
12 | 山口県 | 114.5 | 1,485 |
13 | 栃木県 | 111.9 | 2,087 |
14 | 静岡県 | 111.7 | 3,890 |
15 | 茨城県 | 110.4 | 3,056 |
16 | 愛媛県 | 108.2 | 1,400 |
17 | 大分県 | 107.9 | 1,178 |
18 | 宮城県 | 107.4 | 2,424 |
19 | 鳥取県 | 106.3 | 573 |
20 | 富山県 | 104.3 | 1,041 |
21 | 群馬県 | 104.1 | 1,925 |
22 | 山梨県 | 101.8 | 798 |
23 | 徳島県 | 101.1 | 706 |
24 | 北海道 | 98.3 | 5,010 |
25 | 石川県 | 98.1 | 1,081 |
26 | 和歌山県 | 95.9 | 859 |
27 | 福井県 | 95.7 | 706 |
28 | 長崎県 | 95.4 | 1,213 |
29 | 香川県 | 93.4 | 859 |
30 | 三重県 | 91.3 | 1,542 |
31 | 熊本県 | 90.2 | 1,532 |
32 | 岡山県 | 89.1 | 1,632 |
33 | 佐賀県 | 88.8 | 704 |
34 | 岐阜県 | 88.5 | 1,671 |
35 | 広島県 | 86.8 | 2,351 |
36 | 京都府 | 82.6 | 2,053 |
37 | 千葉県 | 80.7 | 4,921 |
38 | 兵庫県 | 79.5 | 4,204 |
39 | 奈良県 | 76.1 | 983 |
40 | 福岡県 | 74.5 | 3,748 |
41 | 埼玉県 | 72.9 | 5,199 |
42 | 沖縄県 | 70.5 | 1,020 |
43 | 大阪府 | 70 | 5,963 |
44 | 神奈川県 | 69.7 | 6,263 |
45 | 愛知県 | 69.4 | 5,013 |
46 | 東京都 | 66.9 | 8,995 |
47 | 滋賀県 | 66.4 | 911 |
脳卒中死亡率減少ランキング
次に、各都道府県の脳卒中死亡率の増減について確認してみましょう。
今回は、2017年と比較して2022年にどの程度増減したのかを見ていきます。
まずは、死亡率が増えてしまった県のワースト10です。
【脳卒中死亡率減少ランキング:ワースト10】
順位 | 都道府県 | 2017年:10万人あたり死亡率(人) | 2022年:10万人あたり死亡率(人) | 10万人あたり増減数(人) |
---|---|---|---|---|
1 | 岩手県 | 155.6 | 165.2 | 9.6 |
2 | 静岡県 | 104.3 | 111.7 | 7.4 |
3 | 北海道 | 91 | 98.3 | 7.3 |
4 | 秋田県 | 162.8 | 169.9 | 7.1 |
5 | 茨城県 | 105.6 | 110.4 | 4.8 |
6 | 大分県 | 103.2 | 107.9 | 4.7 |
7 | 山梨県 | 97.3 | 101.8 | 4.5 |
8 | 宮城県 | 103.3 | 107.4 | 4.1 |
9 | 千葉県 | 76.6 | 80.7 | 4.1 |
10 | 京都府 | 79 | 82.6 | 3.6 |
次は、死亡率が減った県のトップ10です。
【脳卒中死亡率減少ランキング:トップ10】
順位 | 都道府県 | 2017年:10万人あたり死亡率(人) | 2022年:10万人あたり死亡率(人) | 10万人あたり増減数(人) |
---|---|---|---|---|
1 | 鳥取県 | 127.1 | 106.3 | -20.8 |
2 | 佐賀県 | 106 | 88.8 | -17.2 |
3 | 島根県 | 129.5 | 115 | -14.5 |
4 | 福井県 | 106.8 | 95.7 | -11.1 |
5 | 山形県 | 143.5 | 133.4 | -10.1 |
6 | 青森県 | 133.4 | 124 | -9.4 |
7 | 富山県 | 113.5 | 104.3 | -9.2 |
8 | 徳島県 | 109.6 | 101.1 | -8.5 |
9 | 岐阜県 | 96.8 | 88.5 | -8.3 |
10 | 鹿児島県 | 127.1 | 119.8 | -7.3 |
この中で注目すべきは青森県です。青森県は長い間、脳卒中死亡率が高いことで知られていましたが、今回のデータからもわかるように、着実に死亡率を下げています。
そこで、次章では青森県がどのようにして死亡率の減少に取り組んでいるのかを、詳しく見ていきたいと思います。
青森県の脳卒中対策
青森県は、脳卒中や心血管病の発症率が日本国内でも特に高い地域として知られていました。このため、県は住民の健康を守るために、「青森県脳卒中・心血管病対策推進計画」を策定し、積極的な対策を講じています。
この計画の主な目標は、2040年までに健康寿命を3年以上延ばし、循環器病の年齢調整死亡率を減少させることです。
今回は、この計画に基づく具体的な脳卒中対策について詳しく見ていきましょう
1、 早期発見と迅速な治療の強化
脳卒中の早期発見と迅速な治療は、患者の生命を救い、後遺症を軽減するために極めて重要です。青森県では以下の取り組みを行っています。
- 症状認知の啓発活動: 脳卒中の初期症状である顔面の片側の麻痺、腕のしびれ、言葉のもつれ(FAST:Face, Arm, Speech, Time)を住民に広く知ってもらうための啓発キャンペーンを実施しています。
- 迅速な対応の促進: 発症後すぐに医療機関を受診することの重要性を強調し、救急医療体制の整備を進めています。特に、緊急時には「119番通報」を迅速に行うよう呼びかけています。
2、 予防の強化
脳卒中の発症を予防するために、青森県は生活習慣病の管理と健康的なライフスタイルの普及に力を入れています。
- 健康診断の受診促進: 高血圧、糖尿病、高脂血症といった脳卒中のリスク因子を早期に発見し、適切な治療を行うために、定期的な健康診断の受診を奨励しています。
- 食生活の改善: 減塩やバランスの取れた食事を推進するため、地域の栄養士と連携し、食育プログラムを展開しています。地元産の野菜や果物を積極的に取り入れるよう提案しています。
- 運動習慣の確立: 住民が気軽に参加できるウォーキングイベントや体操教室を開催し、日常生活に運動を取り入れる習慣を育てています。
3、 リハビリテーションの充実
脳卒中後の回復を支援するために、青森県はリハビリテーションサービスの拡充を図っています。
- リハビリテーション施設の充実: 回復期リハビリテーション病院の増設や既存施設の設備強化を進めています。特に、専門的なリハビリテーションプログラムを提供することで、患者の早期社会復帰を支援しています。
- 在宅リハビリのサポート: 在宅でのリハビリテーションを必要とする患者に対して、訪問リハビリサービスを提供し、継続的なサポートを行っています。
4、 地域連携の強化
医療機関、行政機関、地域団体が連携し、総合的な脳卒中対策を実施しています。
- 地域保健活動: 保健師や医療従事者が地域に出向き、住民への健康教育や脳卒中予防に関する情報提供を行っています。健康相談会や講習会を定期的に開催し、住民の健康意識を高めています。
- 情報共有システムの構築: 医療機関間での情報共有を促進し、患者の治療経過やリハビリテーションの進捗状況をスムーズに連携できる体制を整えています。
青森県のこれらの取り組みにより、脳卒中の発症率や重症度の低下が見られています。このような取り組みは、他の地域でも応用可能であり、大いに参考になるでしょう。
FASTについて
この章では、青森県の取り組みにも登場したFAST(Face, Arm, Speech, Time)について詳しく説明していきたいと思います。
脳卒中は初期対応が極めて重要です。なぜなら、脳卒中が発生しても、早期に治療を受けることで後遺症なく帰宅できる可能性があるからです。
具体的には、脳卒中の症状が疑われる場合、以下の手順を試してみてください。
- Face(顔): 笑顔を作ってもらいます。片側の顔が垂れ下がっていないか確認します。顔の片側に麻痺があると、片方の口角が上がらない、または笑顔が非対称になることがあります。
- Arms(腕): 両腕を前に伸ばしてもらい、手のひらを上に向けてみます。片方の腕が下がってしまう、または上がらない場合、腕の筋力低下や麻痺の可能性があります。
- Speech(言葉): 簡単な文を繰り返してもらいます。言葉が不明瞭であったり、理解できない場合、発語や言語の障害が疑われます。
- Time(時間): 上記のいずれかの兆候が見られた場合、すぐに救急車を呼びます。脳卒中の治療は時間との戦いであり、早期の治療が予後を大きく改善します。
このように、FASTを覚えておくことで、脳卒中の早期発見と早期治療に役立てることができます。
おわりに
ということで今回は、脳卒中の死亡率を都道府県別にまとめてみました。そして、死亡率を低減させている青森県の取り組みについても詳しく調べてみました。
脳卒中は、誰にでも起こりうる深刻な病気です。しかし、適切な予防策を講じ、早期発見と迅速な対応を心がけることで、そのリスクを大幅に低減することができます。
青森県の取り組みは、その良い例です。地域住民への啓発活動や健康診断の推進、食生活の改善、運動習慣の確立など、具体的な対策を実施することで、着実に脳卒中の死亡率を減少させています。このような取り組みは、他の地域でも参考にすべきものであり、広く応用できるでしょう。
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